「―――あれ、ここ専称寺(ケイショウジ)…っていうお寺だ…。」 六本木ヒルズを裏手にひっそりとたたずむお寺の門を見て懐かしそうに近藤珠樹は呟いた。 「知ってるの?」 無知丸出しの浅葱誠は未だ自分の現状もわからず仕舞いで珠希の呟いた言葉に対して尋ねると深く頷いた。 「うん………。 ここには……名師範代が眠ってるお墓があるの…。 年に一度だけ命日の日に弔いの為の式が開かれる時しか一般の人はお墓参りできないみたい。 小さい頃はその日に訪れたことが幾度かあるの。」