「死ねよブス」
「学校来んな」
きっかけは些細な事だった。
友達の好きな人に告白されそれが原因でいじめられるようになった。
次第にそれがエスカレートし、今では誰一人彼女の相手をしてくれなくなった。
(私・・・何で学校来てるんだろ)
彼女ーーーー加川信子(かがわのぶこ)は独り思い悩んでいた。
父は有名な政治家母は大学の講師。
信子の家はいわいる教育熱心な家族だった。
そんな厳しい環境で育ったせいかこの事を相談出来ず信子は家でも独りでいることが多くなった。
信子はカバンから取り出した本を読み始めた。
今の信子にとって本は唯一、心安らげるものだった。
(図書室はあんまり人いないから落ち着く)
信子はこの日も図書室で本を借りた。
まさか自分が6番目の"SAYURI"になるとも知らずに。