「何で俺!?」


「だって前PVの撮影の打ち上げでJEWELの曲歌ってって言ったのに結局約束守ってくれなかったじゃん!」



守ってくれなかったじゃんって言うか、お前が酔っ払ってそれどころじゃなかったんじゃねぇの?



「持ち歌カラオケで歌うのマジやだし!」



「あっ!曲流れたよっ。マイク持って!」


美優に無理矢理マイクを渡されてJEWELの曲を歌わされた。











「カッコイイ!!!HIKARU〜」



目がハートなんですけど…。



「ねっ!もう一曲歌って?」



「嫌だ!」


何でそんな潤んだ瞳で見つめてくるんだよ!?


「何でぇ?」


「美優の声が聞きたいから」


コントローラーで曲を探す。



「私はあゆが良い!」


「お前の声質には合わない」



「酷い!ってか好きな歌唄わせてよ」



…お前が言うなよ。


「美優さぁ、アルバム曲何作か春が作ったからコラボしね?」



俺は不意に美優の歌唱力を思い出した。



「いきなり何?人前で歌えませんけど…」



焦ってコップを取り損ねる。








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