私のテンションの高さとは打って変わって敬子は沈んだ声。



これは何かあったな?と思い、話しを聞く。




「…あのさぁ、春に振られた…」



まじ!?




「なっ、なんで?」


急過ぎて、頭が回らない。


「あのね、他に好きな人が出来たんだって」



「ええぇぇーー!!!」


私の馬鹿デカイ声が部屋中に響き渡る。



「…うっさいなぁー!鼓膜が破れるわっ」



美恵子は怒りながらも、弱冠笑っている様にも感じられる。



「ゴメン、あまりにも突然だったから…」



「良いけどさ、美優の声聞いたら少しホッとしたわ」


「何だそりゃ!」

ムッとした声で言うと美恵子はまた笑いながら話しはじめた。



「良い意味だし。死ぬほど落ちてたけど、美優の馬鹿デカイ声で聞いたら悩んでんの馬鹿らしくなってきた!」


明るい声で言う美恵子に少しホッとしながらも、春君の心変わりの変化に内心動揺していた。



あの春君が…。

もしかして、いつか光城も……。




そんな不安が私を襲い始めていた――――――。





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