「そっかぁ!じゃあまた来週から忙しくなるんだね。良いなぁ…」
敬子は俯きながら自分の髪を指でクルクルと巻く。
「敬子はグラビアだもんね!来年のカレンダーの撮影は済んだ?」
敬子は今人気急上昇中のグラビアモデル。
グラビアモデルって何だかポッチャリのイメージが私にはあるんだけど、敬子はスレンダーなのに胸はしっかりあるから羨ましい。
「うん!美優は?」
「あるって聞いてたんだけどまだ撮影してないんだぁ…この夏の間には撮らないと…」
ってかカレンダーとか出して良いの?って感じだし。
売れなかったら超恥ずかしいよッッ!
私のファン第一号って言い張っている美恵子に5本ぐらい買って貰おう。
授業が終わり、昨日の授業の分を敬子のノートを借りて写す。
「ハァ…終わった!」
シャーペンをノートの上に置き、椅子の背にもたれ、伸びをする。
教室を見回すと誰もいなく静けさが漂っている。
…誰もいない教室って、なんか贅沢。
せっかく転校してきたのに、まともに通えていない今の現状。
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