「…病…院?」


テーブルの上に座った状態の私は永山シュウの顔を覗き込む。



「…何でもねぇよ」


顔を反らし、切ない顔で遠くを見つめる。




うっ。
そんな顔されたら気になってしょうがないじゃん…。
妹にサイン…病院…。



「もしかして、永山シュウの妹さんが入院してるとか?」



「はっ?ってか何でフルネームなんだよ!」


ムッとした顔で私を見る。

「いや…永山さんの…妹さんが入院してんのかなぁ、と思いまして…」


怖いよ、この人。

目つき悪っ!


「入院してたら何だってんだよ!」


私の背後に周り、椅子の上に置いてあるバックを手に取る。



「あっ…いや、あっ!そうだ。お詫びにお見舞いに行くよ!」


突然の閃きに自分でもハッとした。


こんな意地悪な奴の為に、私何言ってんだ?


だけど永山シュウの顔が急に明るくなり、笑顔になった。



「マジ?明日時間あるか?」



「明日?オフだけど学校終わってからなら…」


キョトンとしながら答えると、永山シュウは考える人のポーズをとる。





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