美帆side



そっと抱きしめられ、
暖かいゆうのぬくもりを感じる。



『美帆。』

今までに聞いたことのないような寂しい声だった。

『もっと俺を信じて。』
ずっと繰り返される。もうとっくにゆうのこと、誰よりも信じてる。

ずっと、ずっと不安だった。
ゆうが遠くに行くようで、隣にいるのに、暖かささえも消し去ってしまう時もあった。


『必ず帰ってくるから』



この言葉だけを求めてた。
だから、必ず帰ってきて。
私はいつまでも待ち続けるから。



そして、また帰ってきたのなら...