17歳の遺書


階段を急いで駆け下りる。

玄関につき、乱暴に靴箱を開け、靴を取り出して、急いでそれを履いた。




門にゆうの影が見える。
影だけで、愛しくて、愛しくて。


待ちきれず、
『ゆうっ!』
と声をかけると振り向くゆう。




『美帆、おかえり。お疲れ様。』




ゆうのおかえりが一番心を暖かくしてくれる。これだけあれば生きていけるような、そんな気もしてくる。


ゆうは私をぎゅっと抱きしめ、そっとキスを落とす。


優しくて、とろけるようなキス。

そして、
唇から離れる暖かさ。
唇にジンジンと残る暑さとは対照的に、心は寂しさに震える。

もっともっとゆうを求めてしまう。ずっと離して欲しくない。



『美帆、観覧車乗りに行こう!』

今度は手に暖かさを感じる。


全身が暖められていく。


『うん、いこっ!』

私はゆうの手を引っ張り歩く。



ふと見てみると、さっきまでは全然きづかなかったけど、ゆうの服装は制服で。


『なんでゆう制服なの?』


『え、だって、制服デート良くない?』


『なんか聞かれないかな?』


『そしたら、コスプレです。って言おう。大丈夫でしょ。』



このままバス乗ってこー。と言って今度は私を引っ張るゆう。


楽しくて、楽しくて、仕方がない。



この時間があと6時間続きますように。
ゆうの発作が起きませんように。

ゆうが少しでも幸せになれますように。

神様、私のわがままを許してください。