太郎が気付いた異変というのも、中学三年の頃、彼の中学校では、一学期後半から卒業アルバムの制作に取り組むのだが、その中でも、最初の一ページ目に書かれる、
「将来の夢」コーナーは、三年になって最初の授業で書かされるため、彼の爆弾発言は卒業よりもずいぶん速くみんなに知られてしまった。
そのため、彼は中学三年の春から今日までに、人はおろか、隣の家にいるインコともまともな会話をしていないことになる。
なので、彼は人と会話しようとするとビビって声が出せず、人との会話の仕方がわからなくなる、という軽度の対人恐怖症に陥ってしまっていたのである。
田中太郎、丁度今、自分が侵されていることに気づく。
(このままではこの巨乳美女達どころか人とすら会話が出来なくなってしまう…。
しかし、僕の夢を実現させるためには、多彩で飽きない会話のスキルがいる。なんとしても今の自分の状態を打破せねばならない。)
僕はまず同性に話しかけてみることにした。