side.ノア

少女……リヴァからは姫様と呼ばれた「幻郷」の姫、ノアは「誕生日パーティー」会場にいた。

会場には大きなケーキに沢山のプレゼント。

当然、全てノアの物だ。

ノアは山の様なプレゼントを一瞥し、会場を見渡した。

目を凝らして小さな人影を見つめる。

……あんな所に居た。

「…ふぅ。リヴァ!此処へ。」

私は遠くで小さくなっているリヴァに声をかけた。

どうやら、リヴァは自分がエルフと言う下級身分を気にしているらしい。
 
……大方、隣に並んだら私価値が下がると思っているのだろう。  

馬鹿馬鹿しい。

私はこの無数のプレゼントよりも、リヴァたった1人がいればいい。

…それだけ、大切な存在なのだ。

「もうすぐパーティーが始まる。…側にいろ。この大勢の中1人にする気か、阿呆。」