さっきから祐ちゃんをチラチラ
見てるけど、一度も目があわない。
祐ちゃんは友達との会話に
盛り上がってるみたい。
『あかねさん!これなんて主人公が
かわいくて萌えませんか?』
『え・・・う、うん』
『ですが、こっちの男性は・・・』
アニメの話はもういいってば。
それより祐ちゃん。
あれ?平くんの話を聞いている間に
祐ちゃんは友達といなくなっていた。
なんでなのかなぁ。
中学校の時も小さい時から祐ちゃんと私は
一緒にいて、それが当たり前だって思ってた。
祐ちゃんがいつもそばにいて、私を
見守ってくれて私は祐ちゃんを支えて。

ほら。覚えてる?
私がいじめられてた時祐ちゃんは
ずっとそばにいてくれてた。
だから私も祐ちゃんに勉強教えてたよね。
ちっぽけなことかもしれないけど
私はそんな二人の距離が好きで、
こんなにも祐ちゃんの事大好きなのに。

『あかね?私旦那が迎えに来たからそろそろ。』

恋はそう言って平君たちに指さしをこっそりした。
目で『ごめん。まかせたよ。』って
言っているみたいに
恋もあおいも大切が人がいていいなぁ~
あおいは平くんのアニメの話を聞いている。
それにしてもあおいってほんとお姉さんみたい。
やさしい。


『あ、恋、途中まで送るよ』
首をかしげて、少し考えてる恋。
『おねがいしようかな?』
心理学の勉強してる恋なら何かわかるかな。
図書室のドアを平くんに気付かれないように
ゆっくり開けて閉めた。
また着いてこられたら、話ができないかなね。
『あのさ・・・祐ちゃんの事なんだけど・・・』

・・・・・・・・・・・・・

・・・・

・・
おおまか話した。
これで嫌われてるとか言われたらかなしい。
『結論から言うと・・・』
恋が言い方を考えてるこの数秒の沈黙も
私には数時間に感じる。
『祐くんは、あかねに気を使ってる』
『気を?』
『私も二人を最初からみてるわけじゃないから
はっきりとは分からない。だけど、あかねから
話を聞いているにはあかねのために話して
こないんだよ。私が言えるのはここまで!!
また明日ね♪』
ここまでって事は私のことやっぱり・・・
でも気を使ってるっていうのは、なんでだろう。