「!?」

皇帝は素早く私の突きを回避すると同時に一歩前へと踏み出した。

そして私の腹部に強烈な膝蹴りを叩き込む!!

「が…はっ!」

甲冑越しにでも伝わってくる衝撃。

こみ上げてくるものを、私は必死に堪えた。

その隙に。

「体術を使えるのは己のみと思ったか?」

皇帝は私の銀髪を掴む。

「たわけ!無手の技など戦場では必須だ!」

そのまま、片手で私を地面に叩き伏せる!!

「きゃあっ!!」

背中から強かに叩きつけられた。

その衝撃に一瞬息が止まる。

「剣腕と気の強さは一端でも、悲鳴はただの小娘だな」

そう言って。

皇帝は倒れた私の腹を踏みつけた。

…甲冑をも身につけた皇帝の全体重。

その全体重が私の華奢な体にのしかかる。

「あ…がぁあぁぁ…!!」

「そら、どうした…苦しいか?んん?」

愉悦の笑みを浮かべ、私を嬲る皇帝。

だが、私とてやられっ放しのままではない。

「なめるな!!」

咄嗟に、右手に握り締めた大剣で皇帝の足を斬り付ける!!