「フレイ。私は、何をすればいい?」


今まで生活の大半はフレイとの勉強に費やされ、残りは料理、食事、睡眠といった流れだった。

つまり、私は暇の潰し方という物を知らない。

そしてフレイには申し訳ないけれど、フレイの遺言通りこの家を離れる気は一切無かった。


「フレイ。やっぱり、今日ももう少しここにいるわ」


朝に挨拶をしに来てそのままフレイに話しかけ続け、夕暮れ時に部屋に戻る。

特に食事を摂る必要も私がする事など、その位しか思いつかなかった。