「はーい、席について号令!」
「きりーつ…」
うわぁぁ。亮が隣に。
隣にいるんだ。
心臓の音聞こえるかも。
人を好きになるってすごいね。
「なぁーこれなんて書いた?」
亮かあたしに聞いてきた。
それは合唱コンクールの歌の割り当てだった。
「あたしはアルトだよ、高い声でないし」
あたしの頬はいま絶対赤いから手で隠した。
すると後ろから大輝が声をかけてきた。
「なぁお前ってもしかして。…いや、なんもねぇ。」
あたしはドキッとした。
もしかしてあたしの好きな人バレたんじゃないかって。
あたしは色んなことでドキトキしながら音楽の授業を終わらせた。
「あたしトイレ行ってくるから先教室に戻ってて!」
実はさっきからトイレ我慢してたから。
亮に言うのは恥ずかしいから大輝に言った。


