愛を込めて。





「んじゃ、バイバーイ」






「おぉ、また明日!」









あたしは亮にバイバイした。








ーガチャ







「ただいま。」






「ねぇーちゃん…」






弟の龍。
今は小学4年






「また、ママとパパが…。怖いよ、ねぇーちゃん。」






龍は私を抱きしめた。







小さな手が私をぎゅっとする。








その手は震えていて怖かったんだろうと思う。








お母さんとお父さんは、毎日のように喧嘩してる。









原因はあたしと龍。








家事の仕事は母親の仕事だとかそんな喧嘩ばかりしてる。








龍だってこんなに怖がってるのに。








「お前のせいで龍はあんなに女々しくなるんだよ!!!」









「私のせいですって?あなたが何もしないからでしょ?」









もう、いや。








あたしはガンッとリビングのドアを開けた







「もういい加減にして!!龍がなに?家事がなに?支えあえば良いんじゃないの?もう本当に嫌毎日、毎日!お母さんとお父さんなんか、もう嫌い!!」








「まみ!?母さんはあなたたちのために…」







ーーパチンッッッ






「ねぇーちゃん!!」







お父さんはあたしをぶった。








「お前は親になんてこと言うんだ!!」









「…いい。もおいい!!あたし、出て行く!!」







あたしは家を出た。







がむしゃらになって走った。








もう、あの家には帰りたくない。








喧嘩の日々はいや。