カーディガンを羽織って髪の毛をポニにして家を出る。

さすが、夏場。

ゆでられそうなほど暑い。

そのせいなのか、人も少なくて少しいい気分になる。

人混み嫌いだし。

海がキレーだし、海辺に家があってよかったぁ。

生ぬるい風にゆられながら、歩くとすぐに倉庫についた。

あんまり、バイクないし‥‥‥。

人いないのかな?

り「失礼しまーす。」

黒い扉を開けるとシーンとした空間。

やっぱ、誰もいないのか。

とりあえず、二階確かめよう!

二階にあがり、カードでロックをとく。

り「涼しい!」

クーラーがきいていて最高!

「あれ?来てたんだ。」

り「え!?カイさん?」

カイ「おはよう。」

り「すみません。

なんか、来てしまって。」

カイ「いいよ。

来てっていったの、俺だし。」

り「はぁ。」

カイ「学校は?」

り「サボりです。」

カイ「俺も。

飲み物、冷蔵庫だから飲んでいいよ。」

り「ありがとうございます!」

やった!

サイダーにしよ。

り「なんでもあるんですね。

此処。」

椅子に腰掛けながら話しかける。

カイ「まぁね。

ほら、バックアップがあるし。」

り「‥‥‥。」

バックアップって、裏社会的なやつ?

それなら、なにか知ってるかも。

うー、聞いてみようかな?

カイ「ん?どうしたの?」

り「あの。

聞きたいことがあって。」

カイ「いいよ。」

り「わたし、記憶がないんです一部。

覚えているのは小学5年から。

ほら、幼い時の記憶ってないって言うから気にしてなかったんですけどやっぱりおかしいな、って。」

カイ「記憶か。」

り「それで、桜木組って知ってますか?」

カイ「!?」

一瞬同様をみせる。

り「ある、資料をみてしまって家族が関係してるんです。」

カイ「家族が?」

り「はい。

あと、兄がいるんです。

でも、存在さえも知らなくて。」

カイ「桜木組が‥。もしかして、お父さんか?」

り「え!?

なんでそれを。」

カイ「桜木組合がバックアップだからね。」