竜也「りんちゃんはここで遊んでていいのか?親御さんとか。」

り「べつに。おかあさんは恋人といるからわたしが邪魔みたい。」

竜也さんはちょっと寂しそうな顔をした。

り「お父さんはいま海外出張。

おかあさんは精神不安定で。

家庭崩壊寸前だから私が家にいない方がなにも起きないっていうか‥。」

さ「りん。

なんかあったら言ってね?」

り「なーにいってんのさ。

わたしは平気だよ。ありがと。」

竜也「ここに逃げてこいよ?」

り「うん!」



さ「あっ。

わたし、凛に話したいことがあったんだ。叔父さんはちょっとあっち行ってて!」

竜也「なんだよ。乙女の秘密話か?

恋ばなか?」

さ「うっさい!」

竜也「ヘイヘイ。」

竜也さんはつまんなそうにまた奥に消えてしまう。

り「で、なに?」

さ「あのね?

わたし彼氏がいるんだ。」

彼氏!?

佐月に!?

り「ひゃ~!ほんと!?

すごっ!え~、信じらんない!」

さ「えへへ。

お兄ちゃんの先輩でね?3才歳上。」

り「暴走族?」

さ「の、副リーダー♪」

り「え!!

パクられたらどうするの?」

さ「大丈夫だよ。」

り「本当に?

名前はなんていうの?」

さ「一輝っていうの。

もう、アタックすごくてさ。

でも優しくて大好きなんだ。」

り「きょう、会えるかな?

わたしが見定めてあげる!」

さ「え~、凛が?

全部ダメっていいそう。」

り「そんなことないよ。」