君との距離は1メートル 【完】






「ちょっと〜、私をほっといて仲良さそうに〜」



ドンっと愛巳に肘で横腹をつつかれた。



「いたーい!仲良さそうって、まだ話したばっかりだよ」



いかにも何か勘違いしている愛巳。
だってすごいニヤニヤしてる…。



「ふ〜ん?でも柴田君かっこいいもんね。いいんじゃない?」


「なにが?!」


やっぱり勘違いしてる。


どんだけ恋愛方面に持って行きたいんだ愛巳は…。



「そんなはなして5分も経ってないのに好きになんてなれませ〜ん」



私はまだからかおうとする愛巳に肩をすくめて言い返した。



「そりゃそーだ。本気で言ってないから安心して」



親指を立ててグッとやるけど、


いやいや、愛巳が言うと凄く本気に感じるよ。





「あーーーーー、脱出できた〜」




そんなやり取りをしていると前の群れから奏子が帰ってきた。



「おかえり〜」



2人でグッタリした様子の奏子を迎える。