「杏奈、よく聞いて」 真剣な声でそう切り出した誠。 周りのガヤガヤした音も聞こえなくなるような 張り詰めた空気が私達二人を包み込む。 「な…に?」 ドクン、ドクン…と鼓動が大きくなる。 「杏奈」 震える声でもう一度呼ばれた。 「好きです」