「先輩彼女とかいるんですか?」
2人をさらーっと流そうとするが、質問が多いのと食いつきが凄い。
「いないよ、あ、中入ってみてねー」
入ってくれないと俺が間中さんに怒られるよ…。
「えー!そうなんですか!
あ!先輩一緒に写真撮ってください!」
「え…」
「はい、チーズっ」
カシャッ
それはまるで一瞬の事で、笑うのなんかできるわけがなかった。
「ありがとうございましたー!」
反論もできないまま、ましてや引き止める事もできないまま2人は行ってしまった。
そして、それを見た他のお客さんさんからも写真撮影をお願いされて今に至る…。
「やっばーい!君メッチャかっこいいね!」
「かっこよくないですー」
適当に流すのも疲れてきた。
「光…」
「あ、吉野」
後ろから現れたのは吉野だった。
「何かすごい事になってるのね」
吉野は隣に来て周りをぐるっと見回した。
「うん、なんかな…ハハ」
もう苦笑するしかなかった。
「あ、ありがとうございましたー…」
1人の女の子が吉野をちらっと見やると写真を撮ることなく去っていった。
すると、次々に周りの子が帰っていく。
「あんな可愛い彼女がいるんだ〜」
「お似合いだね」
…え?
帰っていく女の子達からそんな声が聞こえてくる。

