「全く、吉野も吉野だよな〜」
またブツブツ文句を言いはじめる誠を無視して教室に入った。
カフェをやる俺たちのクラスは
机や椅子が小さなまとまりごとに配置されていつもより教室が広くなったような感じだ。
「よお!!光、誠おはよう」
「わっっ!!」
背後から急にバンっと肩を叩かれた。
誰だ、と思って振り返ると野球部の秋夜(しゅうや)がにこにこしながら俺の顔を覗いていた。
「秋夜〜、おどかすなよー」
「てか、吉野さん本当美人だよな〜。俺もサッカー部入ろっかなー」
しみじみと言う秋夜の声はまるで冗談に聞こえない。
「でもどうせ光が好きなんだろうな〜」
くそーー!っと悔しそうな声を出すと俺の肩を揺さぶり出した。
「おおおおい、やめろ〜〜〜」
無理やり秋夜を引き剥がしてじっと睨んだ。
「痛いだろ!それに吉野の好きな奴なんて俺じゃないよ」
「え〜、絶対光だよ」
「ほら、準備するよ」
何言っても秋夜は聞く耳を持たないので無視して準備をしにクラスのみんなが集まっている場所へ行った。

