「ゆ、夕方の…」 月の光で顔がはっきりと写し出されてちゃんと確認することができた。 「うん。夕方の、人…です」 立っていたのは夕方に見たあの男の子だった。 あ!謝るチャンス!!! くるっと男の子に向き直ってぺこりと頭を下げる。 「夕方は失礼な態度をとってしまいごめんなさい」 2秒ほど頭を下げたままの姿勢を維持してまた顔を上げた。 男の子はチョット驚いた顔をしたけど、すぐに笑って「いいよ。こっちもごめん」と言った。