「夏紀ちゃんしかいないだろ?」
「舞川...?」
たしかに..
思い当たるコトはたくさんぁる。
あいつ毎時間のように
来てたからなぁ...。
「じゃぁそうやって言えばいぃのに。」
隠して我慢して避けられて
余計すれ違ってんじゃね―か。
「バーカ。葵なりに考えてんだよ。お前嫉妬とかあんまり好きなタイプじゃねぇだろ?
しかもマネさんに嫉妬してるって雅人に分かったら,お前の部活に負担かけるって思ってるんだよ。」
頬杖をついて
呆れた口調で言った。
「葵は知ってるんだよ。
お前が部活バカだってこと。
迷惑かけんのが嫌なんだよ」
「...俺はどうすればいぃ?」
電話は出てもらえない。
メールなんかじゃ伝わらない。
「そりゃ,会ってお前の気持ち伝えりゃいいだけでしょ。」
「そぅだよな。」
分かってたよ。
会って伝えるしかないって。
大和の言葉で
後押しされた。
俺の気持ちちゃんと伝えるから。
葵が好きだって。

