「..葵?」
少しだけドアを開けて
覗き込む。
部屋はまるで警察の
取調室みたいだ。
中央に置かれた机にほお杖をついて椅子に座っている葵がいた。
「まさ..と?」
弱々しい声で俺を呼ぶ。
そしてたちまち笑顔になった。
「雅人!!」
勢いよく立ち上がって俺の元に駆け寄ってくる葵が
かわぃくてかわいくて
おもいっきり引き寄せた。
「きゃッ!!..あの..雅人ごめんね?」
「何があったの?俺がいない短時間に。」
「実は迷子の子がいて..その子のお母さん探してて..見つかったんだけど..」
「葵が迷子になったわけね?」
「おっしゃる通りです。」
「ケータイは??」
「家..」
「だからペンギンなんだょ。」
ホントにその通りだ。
「ごめんなさぃ..」
マジで凹んでる葵を見て俺は
そっと唇を重ねた。

