小さな箱を開け、その中から細長い棒状のものを取り出した。
ライターで火をつけ、口に咥える。
部屋にゴミの臭いと混ざって煙草の臭いが充満する。
あまりに不快な臭いに思わず顔を顰めた。
カーテンを締め切り、電気もつけられていない暗い部屋に煙草の白い煙が浮いて見える。
「菜々美には彼氏も友達もいらないの。ずっとお母さんとお父さんの物でいなくちゃ」
それはつまり使い勝手の良い道具。
まるで私は両親の奴隷だ。
父は今仕事で家にはいないが、夜に帰ってくるなり私を道具として扱うだろう。
「その子とは縁を切りなさいね」
折角自分の居場所を見つけ、わずかな自由を見つけられたというのに、母の一言であっという間に断ち切られてしまう。
「はい」と弱々しく返事をする自分にさえ腹が立つ。
ライターで火をつけ、口に咥える。
部屋にゴミの臭いと混ざって煙草の臭いが充満する。
あまりに不快な臭いに思わず顔を顰めた。
カーテンを締め切り、電気もつけられていない暗い部屋に煙草の白い煙が浮いて見える。
「菜々美には彼氏も友達もいらないの。ずっとお母さんとお父さんの物でいなくちゃ」
それはつまり使い勝手の良い道具。
まるで私は両親の奴隷だ。
父は今仕事で家にはいないが、夜に帰ってくるなり私を道具として扱うだろう。
「その子とは縁を切りなさいね」
折角自分の居場所を見つけ、わずかな自由を見つけられたというのに、母の一言であっという間に断ち切られてしまう。
「はい」と弱々しく返事をする自分にさえ腹が立つ。


