――――「    」


自身の言葉は先程と同様聞こえない、わからない。
だが何となく予想することは可能であった。

走り続けて辿り着いた場所。
私は笑顔でその場所へ飛び込むのだ。
自分の、居場所へ。
"居場所″はしっかりとその腕で私を抱き留めてくれる。
同じ血塗れの、汚れた身体で。


ああ、きっと私が言った言葉は



『夏目』



そう、笑顔で彼の名前を呼んだんだ。