居場所がなかったのは、彼だけではない。 私も居場所がなかった。 だから求めた。 誰でもいい。 理解者が必要だった。 自分一人が世界から取り残されていく感覚。 それが怖くて、いつも一人で泣いていた。 「私を理解してくれる人なら誰だってよかったの」 「……?」 「偶然出会った夏目君が、偶然私を理解できる人だっただけ」 「その偶然を奇跡と呼ぶ人もいるよ」 「偶然は偶然でしかないよ」 けれど今日、『偶然』本当の彼に出会えて良かったと思う。