先程まで血と涙を流しながら謝罪を繰り返していた彼女は気を失ってしまったようだ。
血はまだ傷口から流れ出している。
このまま放っておけば出血多量により、彼女は命をたつことになるだろう。
そんな彼女を見てなのか、我に返った教員達が騒ぎ出す。
それに続きクラスメイト達も騒ぎ出した。


「菜々美は何も悪くない」


彼に言われて初めて気付く。
自身の体が、小刻みに震えていた。