彼の冷めきった瞳が彼女らを逃がすことはない。
“菜々美を傷付けた”
その罪はとても重い。


「ごめ、なさ……」


彼女ら二人の震える声は次第に細くなる。
時期に、何も聞こえなくなる。
クラスメイトも、教員も、誰も言葉を発することはしなかった。