「ごめんなさい、ごめ…んな、さい…っ!」


血塗れの彼女が泣きながら叫び出す。
それに続いて彩香もその場に座り込み、私に頭を下げた。
私は二人の元へ寄り、笑顔を作る。


「いいよ、許すよ」


二人の表情が明るくなる。
だがそれも一瞬。
次の私の言葉は、彼女らをどん底へ突き落とす。


「彼は、あなた達を許さないだろうけど」