彼にバレるのも、きっと時間の問題。
私は彼に警護(監視)されているのだから。


「夏目とは別れないよ」
「はぁ?」


ふわふわ系女子の眉間に皺が寄る。
愛らしい表情が台無しだ。
そう思うとクスリ、と自身の頬に笑みが浮かんだ。


「ほんと、ムカつく!」


幼稚な言葉を吐いて、彼女の手が高く振り上げられる。
殴られる、と目を細めたその瞬間、授業開始を知らせる鐘が鳴った。