たった今私の“名前”を呼んだのは、椅子に座った状態で机の上に足を乗せて笑っている、お世辞でも『お行儀が良い』とは言えない状態でいる彼女、ーーーー橘内彩香(きつないあやか)。

先生に何度も注意されているにも関わらず、明るい金髪の髪、耳には沢山の光るピアス、乱れた制服は直る気配すらも見せない。
性格は、一言で言ってしまえば下品。
言葉遣いも、メイクで塗り潰した真っ黒な目も乱暴な動作も、汚い、醜いを全て引っくるめて下品だ。

クラスのリーダー的存在。
馬鹿らしい例えだと思うが、これが一番しっくりきてしまう。
誰も彼女には逆らえないのだ。