「10、9、8…。」

鬼になった男子が数を数えている。

「隠れる場所、隠れる場所っと。」

あ、ここでいいや。あっ。そこには田中君が隠れていた。

「あ、ごめん他のとこ行くね。」

「しっ。鬼いる。」

ドキッ。私はその時とてもドキドキした。

1㌢㍍もないところに田中君が居る。

あ、いい匂い。田中君の服の匂いがする。

「このままだと見つかっちゃう。
 
 吉岡さんはここに居て。」

「おーい。俺はここだぞー。」

「おいおい。何で自分で出てくるんだよ。」

「アハハ。」

田中君はそのまま捕まった。

私が助けないと。

……

「ごめん。私も捕まっちゃった.」