みすみの花が開くとき

肩を掴まれる。





「アツいねぇ」


振り返らないでもそれと判る、間延びした声。


「英兎。放せ」

「柾、強いクセに手加減しないからなぁ。

よっしー、殺されちゃうかもねぇ」


英兎がくすくすと笑っている声が聞こえる。




「放せ!」





あっさりと、肩に自由が戻った。