みすみの花が開くとき

「花月さんに何をした?」


義成は鼻で笑った。


「なんで、お前がキレてんだよ?」


抑えろ。


「キレてない。いいから言え」


義成は視線を逸らした。


「お前には関係無ぇよ」

「言え」

「花月さんに聞けよ」

「…今、話せる状態じゃないんだよ」

「俺は、そんなに大した事はしてねぇぞ?」

「じゃあ、なんで花月さんは泣いた?

なんで花月さんはあんなに震えていた?あ?」


あぁ、熱い…。


義成は頭を掻いた。


「こっちが聞きてぇよ」





「いいから言え!」





周りに居た数人が振り返る。


そんなにデカイ声、出てたか?

ジロジロ見るな。

お前らには、関係無い。