みすみの花が開くとき

口を開きかけて、腹部に鈍痛。

呻き声が漏れる。


「誠…っ!」


雪の涙声。


「無理して喋らない方がいい」

「雪と二人にしてあげましょう」


年長者二人の意見。

凛以下、退出。





腹部に力を入れない様に気をつける。


「雪…」

「誠。つらいなら、喋らないで…」

「ごめん…」

「謝らないで…」


押し黙る。





雪が優しく指を絡ませてくる。





それだけで、癒される気がした。