みすみの花が開くとき

「は?」


声をあげたのは紅葉だった。


「閑。貴方…」

「…これが、あたしの答」

「閑…」


玉兎が現れた。


「そろそろ他のお客様が来る時間帯だから、静かにしてね」


それだけ言って、玉兎は下がった。





沈黙。





それを破ったのは光如だった。


「そのはみ出してる封筒は何だい?」


光如は誠のポケットを指した。


「あぁ、これは…」


説明が済む。


閑は手を合わせた。


「じゃあ、雪姉さんへのプレゼントを考えましょう」


その声は平静を取り戻していた。