みすみの花が開くとき

紅茶を運ぶ。

紅葉は一瞥、閑は一礼をして、カップに手をつけた。





二人の少女の喉が脈打つ。





…どうだ…?



二人はカップを置いた。





緊張。





次の瞬間、降りかかる言葉を考える。

『マズい』『これで、この代金?』『玉兎さんに代わって』





少女の口が開く。


「「美味しいです」」


そのハーモニーに安心する。

身体が軽くなった気さえする。





そんな時、扉が開いた。