みすみの花が開くとき

「ミツカン!」

「応!」


ポケットからスタンガンを取り出す。

護身用に持ち歩いている物だ。


手首かどこかに当てて、ダウンさせよう。

私が抑えるのは、どっちだ?





誠は既に、光如にパンチを繰り出していた。

義成は充夏に肩を掴まれながら暴れている。





…近衛かな。





スイッチを入れる。


誠の一撃。光如は崩れた。

静かに歩み寄る。


ごめんね。でも、落ち着いて。


振りかぶる。


「駄目っ…!」


雪が誠を抱き締めていた。

誠の動きが止まる。

義成も固まっている。


んー…。ひとまず、これは仕舞うか。