みすみの花が開くとき

「あたしに…、謝りに、…ですか?」

「俺は、矢追光如」


光如がそこまで言ったところで、動いた影が二つ。

誠と、義成だった。


舌打ち。


アツいヤツらだなぁ。

面倒だ。





確かに、矢追は花月ちゃんにトラウマを残した。

それは許される事じゃない。それはいい。





でも、それはもう過去で、本人は次の一歩を踏み出してる。

それを、他人の私達が怒っていいの?





…その怒りは、誰の為?