みすみの花が開くとき

陰矢光如は目をつむっていた。





…俺が雪ちゃんを傷つけてから、どれだけ時間が過ぎただろう。


聞けば、雪は男性恐怖症になり、入院したと言う。





名字が代わり―





高校に入り―





…その間も、俺は雪ちゃんに謝れなかった…。





何を怖がっていたのだろう。

叱責?

暴力?

…それが有ったとしても、それは業だ。

俺への罰だ…。

だったら、それを受けよう。





…その程度の覚悟さえ、俺は今日まで出来なかった。





謝ろう。雪ちゃんに。





光如は目を開けた。