みすみの花が開くとき

理事長室。





義成はパイプ椅子に座らされた。

向かいには、シックな机に革の椅子。

座って居る人物は、ツヤの有る白髪をオールバックにした、どことなく誠に似た初老の男。


「1ーDの佐橋義成君だね?」

「はい」

「理事長の守屋聡人です。

…あの十一人、全員、病院送りだよ。

何故、暴れたのかな?」


紙を出す。


「これは…」


聡人は吐き気をこらえる様な顔をした。





「…君は、雪ちゃんの為に暴れたのかい?」