みすみの花が開くとき

義成の意識が戻った時には、服はどす黒く染まっていた。





足下に転がる、十一の人体。

どれ一つとして、動きはなかった。





両手の力が抜ける。

同じくどす黒く染まった机と椅子が落ちる。





教師がぞろぞろと入って来る。

組み敷かれる。

抵抗はしなかった。

思考は落ち着いていた。





あぁ。俺、退学になったりすんのかなぁ。

ラグビー部も止めなきゃ…。

好きなんだけどな、ラグビー。クラブチームでも探すかな…。