みすみの花が開くとき

背中をつつかれる。


「あ?」


振り返ると、四折りにされた紙を渡される。





渡した少年の顔を一瞥。





あ?

色白っ。病気?

目ぇギョロついてんな。

前歯出てんなぁ。鼠かよ。

その染め茶の坊ちゃん刈り、似合ってねぇよ?





義成は少年の顔の歪みに気付いた。


…こういう顔は、好きじゃねぇな。

ただの不細工じゃねぇ。


義成は渡された紙を開いた―