みすみの花が開くとき

矢追は叔父さんの部屋のはずだった。



でも、俺は誰も起こさずに動けた。

それと同じように、矢追が叔父さんの部屋を抜け出して、雪を襲ったら…。



頭の中はそんな事で一杯だった。



矢追が、誰にも気付かれずに、雪の居る部屋に着いたら…。



…また、雪が襲われたら…!



今度、止められなかったら…!



そこまで考えた時…─



─雪の…─



─悲鳴が…。