正直、かっこいいと言われた時、嬉しかった。
だって、花月さんからだったし。
でも、思えば、言われたのは、初めてじゃなかった。
『近衛くんも、かっこいい』
それは、僕に柾か英兎への恋の相談に来た女の子達が、いつも相談の最後に、同情するように付け加える言葉だった。
聞き飽きてるよ。みえみえだし。
「…近衛くんも、かっこいい、か…」
知れず、口に出していた。
雪は眉間に皺を寄せた。
「…何言ってるの?」
「独り言」
バカだな。花月さんに当たっても、しょうがないのに。
「…あたしは、近衛くんが…、かっこいいと思ったんだよ…?」
…補聴器でも買おうかな。
だって、花月さんからだったし。
でも、思えば、言われたのは、初めてじゃなかった。
『近衛くんも、かっこいい』
それは、僕に柾か英兎への恋の相談に来た女の子達が、いつも相談の最後に、同情するように付け加える言葉だった。
聞き飽きてるよ。みえみえだし。
「…近衛くんも、かっこいい、か…」
知れず、口に出していた。
雪は眉間に皺を寄せた。
「…何言ってるの?」
「独り言」
バカだな。花月さんに当たっても、しょうがないのに。
「…あたしは、近衛くんが…、かっこいいと思ったんだよ…?」
…補聴器でも買おうかな。



