「柾ぃ。ごはん行こーよぅ」

「誠も、か?」

「僕が居たらマズイか?」


柾は背後を隠すように向き直った。


「いや、なんつーかさ…」

「誠を、雪ちゃんとカラませたくないんだよねぇ?」


またか。


「さっきも同じような事言ってたよな」


柾を睨む。

目は合わない。


「僕って、そんなに信用出来ないか?」


やっぱ、付き合ってるのか?

他の男とはって事?


「そうじゃねぇんだけどな…」


意味不明だ。


「早く行こーよぅ。ぼく、おなか減っちゃったよぅ」


英兎のぼやきは無視された。





きゅう…。





…なんだ?腹の音?

英兎、どんだけ腹減ってんだよ?


「あっ、あの…。あたしも、おなか減っちゃったんだけど…」




一気に高鳴る鼓動。


花月さん…。居たんだ。


「じゃ、決まりだねぇ、柾?」

「…おぅ」


四人は教室を出た。