【桃香 side】

白蘭学園ーーーー今日からあたしはここに通う。


あたしが着いた時には、もう何台も外国メーカーの高級車が並んでいた。

そう。ここはお金持ちの学園だ。


もちろんあたしも......小原財閥のお嬢様なの。

「桃香お嬢様、気をつけていってらっしゃいませ」

「うん。ありがとう」

執事と運転手さんにお礼を言い、あたしは車をおりた。


すると、すぐにたくさんの視線が集まってきた。

「なに、あの子」

「さぁね。どこの令嬢かしらないけど」

「場違いよねぇ」

「ちょっと。聞こえちゃう」

なーんて。もう聞こえてるっつーの!

あたしはため息をついちゃったけど、それもそのはず。

今どきないでしょ?

メガネにおさげなんて。