昔から朝が弱いお嬢様のことだから、こんな朝早くに起きているとは思ってなかったけど。 俺が部屋に入った事にも気付かずに眠り続けているお嬢様。 ベッドへ近づき肩を揺らしながら声を掛ける。 「お嬢様、時間ですよ。起きてください」 「…んーぅ、……珠羅ぁ?」 寝起きの所為か、普段より甘い声のお嬢様がゆっくりと起き上がる。