あたしはベッドに押し倒された。


隆志さんは本当に上手い人だ。
あたしの体の扱いにも慣れている。
でも、そこに性欲しか感じられない。
あたしは隆志さんの体じゃなくて、心が欲しい…
視界が涙でぼやける。やだ、こんな時になんで涙なんて。

「…琴菜?」

隆志さんがあたしに気づいてキスをやめる。
「どうした?痛かった?」

あたしは首を振った。

「じゃあなんで泣いてるんだよ」